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演劇:《RELAX》『フレームアップ・クライスト』

連続ドラッグストア強盗、ジムとマリアが匿名の通報により捕まった。しかし、ジムは俗に「カリスマ」などと呼ばれる「5% の人間」。しかも新米刑事ボブはジムの逮捕時に通称「ミランダ条項」で定められた被疑者への権利説明を忘れていた。生まれながらに人を支配する力を持つ怪物から72時間以内に自白をとらなければ不利という状況の中、精神科医キャリーは同じく「5%」に属する「天使」、ミカエルとガブリエルを召喚する。

例によって飛田展男氏参加の劇集団《RELAX》の番外公演に行って参りました。今年は本当に露出が多いなあ…ちと大変。ふうこごときで大変と思うくらいだから、もっとディープに追いかけてる人はマジ大変。

さて、「番外」と銘打たれた本公演は、1999年の第6回公演での演目の再演で、台本は2000年に『ドラえもん』スネ夫役でお馴染み肝付兼太氏主宰の『劇団21世紀FOX』の番外公演でも上演されています。ふうこは初演を見てますのでこれで2回目。キャストはミカエル(戸部公爾:演)とガブリエル(飛田展男:演)以外は全て入れ替えという布陣でした。《RELAX》で再演を見るのは初めてなのですが、果たしてどうだったかというと。

みんな、正直すまん。誘わなくて悪かった。

さすがにこんなイイもんが出ると思ってなかった。やっぱり舞台は100回の稽古より1回の公演。「再演」の威力はすごかったです。

とりあえず天使の二人の演技がこなれているのは予定通りとしても、脇の演技が前回よりハマってたのが全体の底上げに繋がってました。前回のキャストもよかったけど、ちょっと薹が立ってて(^^; 今思えば無軌道な若者たちという設定の割には弾けたところが足りなかったかなと。

まぁ役者の平均年齢が下がっていた分、役の解釈の底が浅いのも否めないところでしたが、却って余分な濃度が抜けて純粋に構成の良さや天使たちの粋な部分の見せ場が際立ったように思いました。正解ではないでしょうか。

…しかし、ほんとの今の今に気づいたけど、ミランダ条項が出てくるってことは舞台はアメリカなのにミカエルってラテン読みだな(笑)

《RELAX》番外公演『フレームアップ・クライスト』
  • 作・演出 EMI
  • 2000年10月24日〜2000年10月27日
  • TACCS1179