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先の木曜の夜、ふうこは電車で座ってメールをやっていたのですが、メールが届く度に携帯を鞄から出し入れするのが面倒になって、上着のポケットに入れたのでした。ところが、その日着ていた上着は座るとちょうどポケットが水平になるため、ポケットから滑り出してしまったようです。

さて、乗り換え駅である横浜に着いて、ホームからの階段を降りたところではっと気づき、とって返したものの当然電車はホームを出た後。すぐに駅員に声をかけて次の停車駅である桜木町へ連絡してもらうも捕捉できず。その電車はすぐ普通電車になって折り返してくるということだったので横浜駅で待ち受けましたが、座っていた場所には見つかりませんでした。

時刻は午前0時を15分ほど回っている。駅員に誰かが駅に届けていたら、月曜に桜木町駅と渋谷駅に集まるからもう一度電話をと言われ、捜索は打ち切り。

席を離れてからホームを降りるまで、たった1分。一瞬の心の隙を突いて訪れた今生の別れ。誰かに拾われて使われていたらどうしよう。通話停止は設定するとしてもメモリの内容が悪用されたら。メモリの切れ目が縁の切れ目に繋がる友人たち。久しぶりに、目の前が真っ暗になる感覚を味わいました。

そして月曜日。珍しく定時で会社をあがり、渋谷駅の公衆電話で桜木町駅へ電話をする。

ああ、ありますねぇ。反町（たんまち）で届けられてますよ

…なに？

ここで土地鑑のない方のために簡単な東急東横線路線図。強調が急行停車駅、矢印は携帯がたどったと思われる経路です。2005-01-18T17:00:08+09:00 追記：現在は高島町、桜木町の両駅が廃止され、元町・中華街まで路線が延長されています。

　渋谷（始点）
　↓
 （激しく中略）
　↓
　菊名
　↓
　↓反町
　↓↑
　横浜
　↓↑
　↓高島町
　↓↑
　桜木町（終点）

ふうこは渋谷から急行で横浜へ行き、ここで携帯を忘れました。続いて桜木町到着時に遠隔で捜索してもらうも見つからず、その電車は普通電車になってUターン。再び横浜駅で捜索したが見つからず。そして、携帯は普通電車で横浜の次の駅である反町で駅員に届けられています。

てことは、ふうこが携帯探してうろうろしてる正にその時に、携帯を捕捉していた人が同じ車両に居たってことじゃないか。

届けてくれたのは有り難いのだけど、俺のこの5日間…(;_;)。