大田垣晴子『これがわたしの電脳ライフ』
- 2002.05.11 Saturday, 20:43
- [今日の読書]
ふと気が付くと、あちこちの雑誌に1~数ページのイラストエッセイを描いている作家、大田垣晴子氏のパソコンにまつわるエッセイ集を読みました。…なんか最近複数の出版社で出した作品や昔の作品をまとめて出す動きが目に付くなぁ。斯界がリベラルになってきたということなのか、単にふうこが裏事情まで見えるようになってきただけなのか。
さて、著者は Mac 使いですが、氏のサイトから推察されるとおり、実世界ではいたってアナログ。周りの友達がメールアドレス等を持ち始めて、うっかり興味を示したらみんなに引きずり込まれた、という典型的初心者パターンなのです。当然エッセイにもとぼけた発言が多くなるのですが、昔のの仕事場(大学研究室助手)で Mac を触る機会があったという素地のせいか、それほどぶっとんだ印象は受けません。むしろメールにしてもインターネットにしても、変におかしみを強調することなく淡々と自分の世界から見た「電脳ライフ」がつづってあって、読後感はしみじみです。AquaZone に悪趣味
という感想を寄せているのには笑ったな。
仕事で実体験レポートやるはめになったものも多いようですが、新しい機器を導入しようと思えば自分で取説を見て接続する根性も見せたりして、全体に漂うことさら好きなわけじゃないけど、やってみるよ~
って前向きな感じが、何だか正しい初心者だなぁと思ってしまうのでした。